アクリル画のニスの選び方。種類の違いと失敗しないコツを解説

画材

こんにちは。画家の宮島啓輔です。

最近、「アクリル作品にニスは塗った方がいいですか?」「おすすめのニスはありますか?」という質問を数人の方から頂きました。

ニスの役割は、簡単にいうと

色を守る

表面を保護する

質感を整える(光の反射の調整)

ための仕上げ材です。

画材屋さんにいくといくつか種類があり、どれを選んだら良いかわかりにくいという方も多いかもしれません。

今回は、アクリル画のニスの種類と私のおすすめなどを中心にお伝えしていきたいと思います。

ニスの種類と見た目の違い

アクリル画用ニスには、メーカーにもよりますが大きく3つの種類があります。

私のおすすめメーカーは、アクリル絵の具メーカーの代表格でもあるリキテックス社のニスです。

それぞれ特徴があるので、自分の作品に合ったものを選んでみてくださいね。

光沢(グロス)

光沢は、強いツヤが特徴で、塗ると、発色がより鮮やかになります。

カラフルな作品やポップ系、抽象系の現代アートが向いているかなと思います。

私は、あまり光沢が強すぎるのが好みでは無い為使う事が少ないですが、

マット(艶消し)

マットは、反射が少なく落ち着いた雰囲気になります。

光沢のニスと真逆の効果が得られます。

ツヤを出したい人には不向きですが、写真撮影の際に反射光が入らなかったり、落ち着いた雰囲気が得られるので個人的にはおすすめです。

落ち着いたトーンの作品や、陰影を重視した作品、しっとりした元の質感を変えたくない作品などに向いているかなと思います。

ニスに、作品保護だけを求めていて、光沢は求めていないという人におすすめです。

半光沢(セミグロス)

半光沢は、程よいツヤと自然な仕上がりが得られます。

私がよく使っているニスもこの半光沢です。

上2つの光沢では、ツヤが強すぎて、マットでは、少し物足り無いかもという場合に、中間をとるちょうど良い商品です。

特にこだわりが無ければ、多くのアクリル画作品に万能に使えると思います。

アクリル画本来のツヤや鮮やかさを活かしつつ、派手過ぎないところが気に入っています。

ニス塗りは、スプレーか?刷毛か?

作品保護ニスには、スプレータイプと、ボトルに入った液状タイプがあります。

液状タイプは、幅の広い刷毛を使って使用します。

基本は、スプレーをおすすめします。

その理由は、

・ムラが出にくい

・表面の凹凸にも均一に行き渡る。

・乾燥が早い

があります。

ボトルタイプ

私は、ボトルタイプのニスを使っていた時があったのですが、ニスの層を厚くしたりと自由度が高い分、画面の中に塗りムラや刷毛の毛が入ったり、あまり刷毛でゴシゴシと塗っていると気泡が入ったりと取り扱いが少し難しいです。

ボトルタイプには、広い面を一気に塗れるメリットもありますが、手軽さと仕上がりなどから、スプレータイプがおすすめです。

ニスはいつ塗る?

アクリル画は、本来、壁画用塗料として開発された為、ニスを塗らなくてもかなり堅牢で丈夫な絵の具です。

その為、強いて言えばニスは、目的や環境によっては塗っていなくても、問題無かったりもします。

ここでは、少し前に「完成してすぐ作品にニスを塗りますか?」と質問されたので、個人的なニス塗りの基準を書きたいと思います。

展示販売・・・・・◎(積極的に塗る)

明るい場所での保管・・・・・〇(退色防止に)

基本暗室保管で、展示の際にのみ明るい所に出す作品・・・・・△(必須ではない)

私のニス塗りの基準は、人の手に渡る直前にニスを塗るようにしています。

勿論最初から、塗っていても良いのですが、写真撮影の際に反射光が入ったり、大きい作品であれば塗布する手間もあるので、暗室保管であれば特に問題は無いと思います。

ニス塗りの際の注意点

ニスを塗る際に、起こりがちな失敗と原因について、軽くまとめてみたいと思います。

ニスが白く濁る

塗布している際に、ニスが白く濁る原因は、下地が乾いていないか、水で希釈してはいけないニスに水分を混ぜてしまっている原因が考えられます。

元々、白濁したニスもありますが、もし塗っている際に異変を感じる場合は、作品の完全乾燥を待ってから塗布しましょう。

ニスがベタつく

ニスを塗った後に、表面がベタつくトラブルは、せっかく表面保護をしたのに、表面が汚くなってしまう事に繋がります。

その原因は、ニスを厚塗りした後に乾ききっていない状態でモノ等に表面が触れてしまう事にあります。

対策としては、スプレータイプで薄く塗り重ね、塗布後は、しっかりと乾くまで汚れのつかない場所で乾燥させましょう。

刷毛痕が残る

ボトルタイプのニスを使用した際に起こりがちですのトラブルです。

濃い塗料を往復して何度も刷毛で塗っている事によって、作品表面に痕が残ったり、刷毛の毛が混入したりします。

対策としては、スプレータイプを使うか、刷毛で塗る場合は一方向に薄く「サッと」塗る事である程度抑えられます。

最後に

今回は、「アクリル画のニスの選び方。種類の違いと失敗しないコツを解説」の内容で、ざっくりとお伝えしてきました。

作品や個人の好みによって、選ぶニスも変わるかと思いますが、画材選びの際の参考にして頂けると幸いです。

他にもこのサイトでは画材やアート関連の記事を複数投稿しているので、是非読んでみてください。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

プロフィール
この記事を書いた人

2006年3月生まれ幼少の頃より細密、極彩色な自分の脳内だけに存在する空想世界の絵をアクリル絵の具を主に様々な画材で1年に140点以上制作。作品サイズは数㎝のグッズから数ⅿの巨大アクリル画まで様々。高校1年生の時の個展開催以来二人展、グループ展等展示活動を続ける。ターナーアワード、Liquitex the challenge【小松美羽賞】等受賞多数。日々制作の幅は広がり続け、各地での展示、プロジェクトの実現を構想中

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