こんにちは。画家の宮島啓輔です。
今回は「絵に特別感を持たせる方法4つ」の内容でお伝えしていきたいと思います。
作家の個性やタイプによって、色々な方法が考えられますが、ここでは私がこれまでに実際に作成して販売した例の中からピックアップして紹介していきたいと思います。
生年月日に関連した作品
この世に生きている全ての人間や動物が平等に持っているもののひとつに、〇月〇日に生まれたという生年月日があります。
この生年月日をもとにして生まれた概念は、いくつかありますが、その中でも「誕生石」や「誕生花」は個人それぞれにシンボルとなる鉱物や花が割り当てられているのです。身に着けるアクセサリーなどに意識している人も多いのではないでしょうか。
セットで用意するのであれば、ある程度の枚数を制作することは必要になってきますが、
自分だけで無くプレゼント用に購入する場合もあるので相手の生年月日に沿って限定的で自分だけな作品を見つける事ができます。
これは私が実際に展示会を開催した際、12か月分の誕生石をそれぞれポストカードサイズで原画を販売し、主にプレゼント用として購入される方が多く半分ほど売れて行きました。
↓実際の誕生石シリーズ作品の展示風景
ただそれぞれ1枚ずつしか描いていなかったので特定の月に3人が購入を希望してくださることもあれば全くない月もあったのでそこのバランスをもう少し考えておくべきだったと思っています。
まだ挑戦はしていませんが誕生花を集めた花瓶の作品シリーズは私の得意なモチーフでもあるのでいつか制作しようと思っています。
この生年月日から作品を作るアイデアはいくらでも拡張できるので、季節ごとにモチーフを描いてカレンダーと組み合わせたり、大変ではありますが365日分の何かを作って商品化するなどいくらでも挙げれそうです。
ただ「この絵は何も関係が無いけど〇月〇日の作品」や「絵柄とは関係が薄いけどこういう難解な理論で描かれている」などある程度の関係や意味が感じられにくい作品にしても特別感は生まれないので何かしらの意味を持たせたり、概念に沿ったものにする事をおすすめします。
変わった画材や貴重な表現を使用する
油絵や水彩画ほどあまりメジャーでは無い画材や表現技法を使用して制作しているとこれを使って描いている人と言えばこの作家のようなブランド力の強化にも繋がるのでおすすめです。また絵などの解説をする際もアピールアピールポイントにもなるので良いと思います。
また希少価値のあるようなものを作品に使用すると作品自体が絵画としての価値に加えて、工芸的な価値や高級感のある表現ができて特別感を出しやすくなります。
例としては、クリムトなども影響を受けたと言われる金箔を使用した和風の表現やラピスラズリというかなり高価な顔料で作られる天然ウルトラマリンブルーを使用するなどがあります。このラピスラズリはフェルメールの代表作とも言われている「青いターバンの少女」のターバンの色にも使われている当時はかなり高価な絵の具だったと言われています。現在でも値段は高くなりますが販売されているそうです。
私自身はこのラピスラズリの小さなハンドメイド用の粒を貰った事があり、それを絵に張り付けた作品が人気があったのでこれからは表現にハンドメイドに使うものも取り入れて行こうと思っています。
動物占いの動物を描く
これも最初の生年月日から特別感を出すという点では似ています。
これは人間の性格を動物に当てはめて中国の四柱推命に基づいて日本で作られた比較的新しい占い方法です。
私自身はこれ自体をそんなに知らなかったのですが、動物占いのペガサスの依頼を頂いた際に知りました。
その占いの中では自分のタイプや性格などをあらわした生き物を作品にするので、肖像画を描くようなイメージに近いんじゃないかなと思っています。
これは全部で12種類の動物に加えて色などから分けられ全部で60種類になるそうなので全部描くよりは、受注型にするなどがいいのかもしれません。
干支絵を描く
これはその年に一つの動物にはなりますが、一つのモチーフをとっても描く人によって構図や色合い等も変わってきますのでその人の画風があるからこそ生み出せる干支絵を描き、年賀状のデザインに使ったり、集客ができている人は限定枚数を作成して販売することもできます。
私が2023年の干支のウサギを描いた作品↓
私は過去にその家族全員が集まった干支絵をF0という小さいサイズで描いて欲しいとの依頼を頂いたことがあるのですがこれも元は先程書いた生年月日に基づいていて組み合わせが複数出るので依頼型に向いていると思います。
家族の干支絵↓
最後に
ここでは私がやった事のある内容に絞って書きましたが、いずれの場合も購入者の方が、作家自体や作品やそこに付随するコンセプト等に限定性やレアな要素を見出せることで作品の特別感は生まれます。
いくらでもやり方や捉え方によって派生のさせ方は無限だと思うのでこの記事を読んで何かヒントを得られたという方はそれを自分の作品のタイプによって調整して形にして行って頂けたらと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。