【アクリル絵の具がすぐ乾く】乾燥を遅らせる簡単テクニック5選

assorted-color paintbrushes 画材

こんにちは。画家の宮島啓輔です。

アクリル絵の具は水性でありながら、空気に触れるとすぐに乾く性質があります。


乾いた後は耐水性になるため、重ね塗りやテクスチャー表現には便利ですが、「すぐ乾いて思うように描けない」と悩む人も多いです。

特に、筆の上で絵の具が固まってしまうこともありメリットでもありデメリットでもあるポイントです。

今回の記事では、そんなアクリル絵の具の感想を遅らせる簡単な方法を5つご紹介します。

乾燥を遅らせたい理由とよくある悩み

じっくり混色したいのに、気づくとパレットで固まっている

筆に付けた絵の具がすぐに乾いてしまう

グラデーションやぼかしがうまくいかない

描き直しのたびに絵の具を出し直すのが面倒

等々です。こうしたアクリル絵の具のトラブルは次に紹介する工夫をする事で改善する事ができます。

アクリル絵の具の乾燥を遅らせる方法5選

スローメディウムを使う

アクリル絵の具は、「メディウム」と呼ばれる絵の具メーカーが販売しているものと併用することで、表現や制作の幅を広げる事ができます。

市販の「リターダー」や「スローメディウム」は、アクリル絵の具の乾燥を遅らせるために作られた専用アイテムです。

数滴絵の具に混ぜるだけで、乾くまでの時間を長くする事ができます。

リキテックスやホルベインなど多くのメーカーからメディウムが出ているので持って置くと便利なアイテムです。

パレットに霧吹きで水分を補給

パレット上の絵の具に霧吹きで軽く水をかけておくと、乾きにくくなります。


特に夏場や暖房の効いた冬場は乾燥しやすいので、こまめな保湿が効果的です。

サランラップでパレットを覆う

途中で休憩するときや、次の日に続きを描く予定があるときは、パレット全体にサランラップをかけて密閉しておくと乾燥をある程度防げます。


冷蔵庫に入れて保管する人もいます(温度差で結露に注意)。
※完全には防げませんが、数時間~半日程度なら効果あり。

また、サランラップは段ボールなどの板状のものに巻き付けると、即席でパレットを作る事ができます。

一気にだしすぎない・少量ずつ使う

これは、乾きを遅くする方法というよりは、事前準備になりますが、多めに出してしまうと、その分乾いてしまって無駄になります。


特に広いパレットだと表面積が広くなり、乾燥が早くなるため、小分けに出して必要な分だけ使うのがおすすめです。

作業環境の見直し

意外と見落としがちなのが「部屋の空気環境」です。
エアコンの風が直接あたる場所や、湿度が極端に低い部屋では、アクリル絵の具は一瞬で乾きます。

また、気温や湿度は極端に低かったり高かったりすると、絵の具以外の画材の状態や品質の変化に繋がりかねません。

過剰に気にする必要はありませんが、人が過ごしていて不快ではないくらいの普通の空気感環境を維持する事がおすすめです。

それでも乾きが早いときの描き進め方

いろいろ試しても「どうしても早く乾いてしまう…」という人は、描き方そのものを少し変えるのも手です。

  • 筆に少し多めに水を含ませ、ぼかしながら描く
  • 塗り重ね前提でレイヤー的に作業していく
  • 描く面を区切って、小さなエリアずつ仕上げる

これらは、乾きやすいアクリル絵の具ならではの描き方でもあります。

乾くのがはやすぎるデメリットを逆にメリットに変える描き方にすることもおすすめです。

最後に

今回は、「【アクリル絵の具がすぐ乾く】乾燥を遅らせる簡単テクニック5選」の内容で、いつもの記事よりはライトにお伝えしてきました。

私は外で絵を描く時などに、サランラップを使う方法をよく用いています。

簡単な工夫だけで、かなりストレスを減らすことができるので、今回の内容がお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

プロフィール
この記事を書いた人

2006年3月生まれ幼少の頃より細密、極彩色な自分の脳内だけに存在する空想世界の絵をアクリル絵の具を主に様々な画材で1年に140点以上制作。作品サイズは数㎝のグッズから数ⅿの巨大アクリル画まで様々。高校1年生の時の個展開催以来二人展、グループ展等展示活動を続ける。ターナーアワード、Liquitex the challenge【小松美羽賞】等受賞多数。日々制作の幅は広がり続け、各地での展示、プロジェクトの実現を構想中

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