【霊鳥ガルーダとヴィシュヌ神】アジア旅から生まれた絵画作品「インド神話・仏教美術」

宮島啓輔作品説明・活動・関連情報

こんにちは。画家の宮島啓輔です。

私(宮島)の最近の代表作「霊鳥ガルーダとヴィシュヌ神」は私の最近のアジア諸国の旅が濃密に詰まった大叙事詩のような作品です。

この作品のコンセプトや文脈を話しても、ほとんどの人は恐らく理解できないと思います。これを読んでいる方の中でもこの人は何を言っているのかと思うかもしれません。

アジアの無限の深みで集めたパズルのピースを貼り合わせて完成した、絵画史6万年以上の歴史で誰も描けなかった作品だと自負しています。

「描いてて気が狂いませんでしたか?」

「描いてて気が狂いませんでしたか?」は、個展会場で私がよく言われるフレーズです。

ゴッホやムンクのような過去の芸術家が、自らの精神状態を作品へと昇華し、狂気と創造性は表裏一体と語られる事が多いからかもしれません。

しかし、私は、ほぼ下描きも構想も無い状態から観た人の無意識への直接爆撃のような狂気を演出する事が目的のひとつです。

ビックバン直後の宇宙は、極めて高密度・高温度の火の玉宇宙の状態から膨張し、現在の宇宙や世界のレベルにまで温度や密度が急激に低下しました。

無限大の密度を持つたった一点に、この今の宇宙は集約されていたのです。

今回【霊鳥ガルーダとヴィシュヌ神】の作品は、その歴史を逆流するような、広がったものを再度画面に圧縮した「飾る小宇宙」的な作品です。

濃密に何千回、何万回と筆や竹串で塗り重ねられた作品表面はレリーフのようになっています。

アジア諸地域に伝播した、仏教・ヒンドゥー文化、自然環境、文化的背景を五感を通して歩いてかき集めた膨大な情報量をこの一枚に詰め込んだのです。

では、それぞれ描かれているモチーフの説明を少し。

霊鳥ガルーダとヴィシュヌ神

霊鳥ガルーダとヴィシュヌ紙

鳥の方は、「ガルーダ」と呼ばれ、神を乗り物とされる巨大な霊鳥です。

タイやインドネシアの国章、航空会社ガルーダ航空にも採用されているインド神話に登場する想像上の鳥です。

タイでは王権の象徴として使用され、カンボジアのアンコールワット遺跡にも多数の彫刻が残されています。

次に解説するヴィシュヌ神の乗り物であり、正義、勇気、スピード感の象徴です。元々はインド神話に登場しており、仏教では、「迦楼羅」として取り入れられています。

そして、ヴィシュヌ神は、ヒンドゥー教三大神の一柱で、「維持」を象徴するとされています。

ブラフマー→創造、シヴァ→破壊、ヴィシュヌ神→維持

を担うとされ、その世界観のもとにヒンドゥー教は成り立っています。

10の化身を持つとされ、それぞれの時代にその姿に変身して現れるとされています。(アヴァターラ信仰)

時には、仏教の開祖ブッダとして登場し、ヒンドゥー教かわ遠ざける反面教師的役割として登場する事もあれば、魚や亀として登場する事もある設定です。

ヴィシュヌ神は、南アジアから東南アジアや中国を通る中で、仏教とも混合し、日本では毘紐天と呼ばれるようになりました。

私は、このガルーダとヴィシュヌ神の木彫像をタイのリゾート地パタヤで、40年以上経った現在も建設中の木造建築寺院「サンクチュアリオブトゥルース」の中で観ました。

釘を一本も使わず、現在も荘厳で細密で圧巻の建物がつくり続けられています。

つまり、霊鳥ガルーダは、ヴィシュヌの乗り物であり、象徴的に描かれる事が多いのです。

奥に描かれているのは、ヒマラヤ山脈。

ヒマラヤ山脈から地上に舞い降りるようなガルーダ鳥を描いています。

ヴィシュヌ神の手に持っている杖から出ているツブツブの曼荼羅は完全にオリジナルイメージ。

インド・ヒンドゥー教の聖地バラナシで出会った青年に、「ヴィシュヌ神に新しいイメージを付け加えたのはみたことなくておもしろい」と言われました。

渦巻きは人類の最も原初的な表現のひとつ

「渦巻き模様」は世界中の地域、時代で表現されるモチーフです。

縄文土器、ケルト模様、螺旋階段建築、ダヴィンチのスケッチ、古墳時代の壁画、曼荼羅

等々、古代文明から近代芸術におけるまで、原初的で普遍的なモチーフです。

自然界においても、流水の渦巻、カタツムリの殻におけるまで、循環、流動、サイクルを表すモチーフです。

世界中には、様々な表現が存在しますが、その根源を探るとみえてくる最も原初的なものは何なのか。

時代も地域も全く違うのに、不思議と人類が扱う模様が渦巻き模様です。(その他には地母神像なども)

死と再生の循環、輪廻思想、流動性まで、私が今一番興味を持って研究しているテーマが「渦巻表現」です。

人類は虚構・抽象思考を手に入れる事で発展した

人類の脳みそが爆発的な進化を遂げたきっかけのひとつは、二足歩行です。700万年前に最古の人類の部類であるサヘラントロプス・チャデンシスが、二足歩行していた痕跡が発見されています。

この二足歩行によって、脳容量が増大し、手が自由になり、喉の構造が発達した事でより複雑なコミュニケーションが取れるようになりました。

そして、我々ホモ・サピエンスが手に入れた能力は、目の前に無い事や抽象的な概念、神・国家・お金・法律のような現実には存在していないものを集団で信じ込み、共有する力です。

例えば、同じ神を信じているというだけで見ず知らずの他者と協力し、「神に守られている」という思い込みの元、持っている以上の力を引き出す事もできたのです。

そうして、組織化・結束化を進める事でホモ・サピエンスは地球最強の生物となり、現代文明を作り上げました。

その頃から、その虚構の世界を理解させるための捏造をしなければなりません。

そこで、神話や宗教が生まれ、それを視覚化する芸術、または科学へと受け継がれていきました。

産業革命以降、科学の合理性や資本主義が広がり、理性を重視する流れが世界の主流になりました。

しかし、人類の根底には、ファンタジー、抽象、物語、芸術、感覚に惹かれる本能が残っています。

だからこそ、全くの空想で作られた物語やナンセンス芸術が心のオアシスとなり、客観的にみると作者の妄想であり、現実生活と接続しないと思える創作物にも需要が存在するのです。

私のアジア旅に根差しながらも、鑑賞者の想像力によってどこにでも自由にはばたける。

観る度に新たな発見を仕掛けた無数の描き込み。

空想の美学、世界中の文芸を詰め込み、無数の解釈を持てる長編映画的な絵画が誕生しました。

【霊鳥ガルーダとヴィシュヌ神】

F20号(727mm×606mm) キャンバスにアクリル絵の具、メディウム、ペン 仮額縁付き

19万円(月一万円~分割OK)

分割払い希望の場合は、私に直接メールかSNSのDMで連絡してください。

mail:artmiyajimakeisuke@gmail.com

プロフィール
この記事を書いた人

2006年3月生まれ幼少の頃より細密、極彩色な自分の脳内だけに存在する空想世界の絵をアクリル絵の具を主に様々な画材で1年に140点以上制作。作品サイズは数㎝のグッズから数ⅿの巨大アクリル画まで様々。高校1年生の時の個展開催以来二人展、グループ展等展示活動を続ける。ターナーアワード、Liquitex the challenge【小松美羽賞】等受賞多数。日々制作の幅は広がり続け、各地での展示、プロジェクトの実現を構想中

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