こんにちは。画家の宮島啓輔です。

以前、個展の際に、絵を描いている方に「絵が描けなくなる時はどうしていますか?」と聞かれた事がありました。
私は、そのような事はあまり無いので根本的な解決にはならないかもしれませんが、その時少し時間もあったのでいくつか私の考えと周りの作家の方から聞いた話も含めて雑談程度にお話しをしました。
今回は、その時に気づいた事などを織り交ぜながら「筆が進まない・絵が描けなくなった時の対処法」の内容で、実際に役立てられるかもしれない考え方をお伝えしていきたいと思います。
筆が進まなくなる時は誰にでもある(アイデア不足だけじゃない理由)
そもそもの原因ではありますが、絵が描けなくなる原因は「アイデア不足」だけとは限りません。
表面的には、アイデアが浮かばないという状況かもしれませんが、
寝不足や体調の波、天気や湿度、気圧や作業場の空気感、気分の問題など色々な要素が絡んで絵が描けない事に繋がっているかもしれないのです。
アイデア不足や才能等を考える他に、環境や体まで広く考えてみる事も大切です。
制作に行き詰り悩んでも解決しない時はしない
また、筆が止まった時にどうにかして解決しようと解決策を探し続けてしまう事があります。
勿論、方向性や具体的な解決策が見えかけている時は粘って試行錯誤する価値はあります。
ただ、多くの答えがすぐに出ないような問題は悩んだ後に「しょうがない」に落ち着いていく事が多いように思います。
しばらく考えて解決策が出そうになければ一旦脇に置いてみるとバランスが取れるかもしれません。ボールを握りしめていても新しいボールを握れないように一回手放してみる事で新しい創作意欲が湧いてくる事もあります。
諦めるというより、一回頭を休ませてフラットにして自然に新しい方向性を浮かび上がるのを待つ感覚です。
煮詰まった時に試したい 選択肢をいくつも持っておく方法

これは、私の知り合いの画家の方が話されていた内容です。
私の記憶違いがあるかもしれませんが、その方は、色んな作風や画材など煮詰まった時にやれることの選択肢をいくつか持っておくと話されていました。
例えば、気を張って細密な作品を描いている事が普段の制作でありながら、息抜き感覚で自由に本来のつくる楽しさに回帰するような作風や画材を挟みながら創作を続けるというものです。
リアルに描く絵に例えると、普段はしっかり精巧にぶれなく絵の具で描いていても、クロッキー帳に数分ほどで軽めにスケッチしてみる事などがあるかもしれませんね。
遊び心や精神的なハードルを下げて取り組んでみる事も真新しさが見えてくるヒントになる場合もあります。
また、絵の一連の作業の中にあまり頭を回転させなくてもできるような単純作業や反復模様を描く事などを意図的に組み込む事も効果的です。
絵に関係しいている事でもそうでない事でも、脳を休ませたりスイッチを切り替えられるような作業を組み込む事がおすすめです。
最後に
今回は、「筆が進まない・絵が描けなくなった時の対処法」の内容でお伝えしてきました。
今回は他記事より短めになりましたが、また描ける事があれば記事にしていきたいと考えています。
このブログ内で、創作論についての記事は、他にもいくつも書いているので是非読んでみてください。
最後まで読んで頂きありがとうございました。