【ブランド力を高める】画家が特殊な画材・技法を使うメリット

mason jar of paintbrush lot 絵に関する話

こんにちは。画家の宮島啓輔です。

今回は特殊な画材や技法を使用する作品制作に置けるメリットというテーマについてお話していこうと思います。

私の知っている人だけでも様々な表現をされている方が多数存在しており、作品鑑賞をする上での大きな魅力のひとつになっています。私自身は過去に、本来消すことが目的の修正液を使っての描画や乾く前の絵の具に竹串を使って模様を描いたりなどをしています。

また現在はあまり油彩などよりは主流ではないテンペラ画やフレスコ画であったり、生涯表現方法を明かされなかった藤田嗣治の乳白色の肌の色などそれぞれの性質は様々です。

それらのメリットを知る事で自分の方向性に自信を持てることかと思います。

ブランド力を高められる

アート表現の中でも油彩や水彩はかなりメジャーな方で、教えている学校も多いので世の中には油絵画家や水彩画家として活動している人の母数はかなり多いです。そのためその中で(油絵画家or水彩画家)と言えばこの人!のようにそのカテゴリーの中で上位を目指す事はかなり難しいです。

しかし.それよりも規模が小さかったり、実践している人の画材・表現・コンセプト等で活動、発信をしていると、周りライバルが少ない事も関係して、徐々に「その道のプロ」というイメージが着いていき、〇〇画家〇〇をやっている人などの業界内でのポジションが向上して行き、ブランド力が高めやすくなります。

作品解説に奥行きを持たせられる

three crumpled yellow papers on green surface surrounded by yellow lined papers

展示会やSNS等で作品を展示発表する際、作品を観てくれている方に作品に使用している画材に関する話や制作背景、技法、コンセプト等をお伝えしてコミュニケーションを取れる話題のきっかけにもなります。

また、最初の方でお話した、「藤田嗣治が生涯技法を秘密にしていた乳白色の肌表現」について少し詳しくお話すると

1910年代、外国から芸術の都パリに集まった当時の画家たちは、自分のオリジナリティを発揮し活躍していました。その中でも特に有名だったのが日本人の藤田嗣治(日本だけでなく海外での評価がかなり高い人です。)でした。陶磁器のような乳白色の下地が彼の作品の代名詞となりましたが、アトリエに入ることを嫌うほどその技法を生涯秘密にしていました。(近年解明されてきているそうです。)

魅力的かつそれまで知られていないような表現や技法は特に注目されやすいです。作家性を売り出す時にもこの特別感をつけられるという点でもかなりの効果があります。

最後に

特殊な画材・技法を使う主なメリットは

・ブランド力が高まる

・作品解説に奥行きを持たせられる

の二つです。アート表現では作品の差別化なども大事な要素の一つになってきますので王道な表現も含めてこれらを視野に入れて制作することををおすすめします。

プロフィール
この記事を書いた人

2006年3月生まれ幼少の頃より細密、極彩色な自分の脳内だけに存在する空想世界の絵をアクリル絵の具を主に様々な画材で1年に140点以上制作。作品サイズは数㎝のグッズから数ⅿの巨大アクリル画まで様々。高校1年生の時の個展開催以来二人展、グループ展等展示活動を続ける。ターナーアワード、Liquitex the challenge【小松美羽賞】等受賞多数。日々制作の幅は広がり続け、各地での展示、プロジェクトの実現を構想中

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