【以外と必要は無かった】買わなくても良かったと思う画材

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こんにちは。画家の宮島啓輔です。

宮島啓輔絵画作品

今回は「【以外と必要は無かった】買わなくても良かったと思う画材」の内容でお伝えしていきたいと思います。

絵を描く道具には様々な種類の商品が販売されており、画材屋さんでは所狭しと画材が店内に並んでいるイメージを持っている方は多いのではないでしょうか?最近ではネット上でも実店舗と同じかそれ以上の種類の商品をスマホ一台で購入する事ができるようになりました。

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私は作品制作と同じくらい画材を選ぶ事が好きで、色々な画材屋を回ったり商品を購入してきました。その中で買って良かったと思うものが多かったのですが、中には思ってたよりこの画材は自分には必要なかったかなと感じるものがいくつかありました。

今回はその中からいくつか画材をピックアップしてその理由とあわせてお伝えしていきたいと思います。

【買わなくても良かったと思う画材】木製パレット

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よく画家というと木のパレットを持った姿がイメージされがちですが、購入し、使用した私の感覚ではそこまで必要な道具ではないと感じました。アクリル絵の具を木のパレットで使用する場合、大変乾燥するのがはやいアクリル絵の具が木のパレットの上で固まってしまい後から綺麗に掃除するのがかなり面倒臭くなります。

油絵の具のように乾きが非常に遅い絵の具であれば後に掃除する事も可能ですが、それでも絵を描く度に掃除をしなければパレットが使い物にならなくなってしまいます。

このような手間がかかる事から最近では、使用後にはがしてすぐに捨てる事のできる「紙パレット」が多く使われています。紙パレットは牛乳パックや段ボールにサランラップを巻いたものなどでも代用する事ができます。

【買わなくても良かったと思う画材】アクリルガッシュ

このアクリルガッシュに関しては、私は完全に使用せず必要ないというわけではなく、細部の模様を少し描く時などに使用しているので少しニュアンスは異なります。ただ、耐久性の観点から頻繁に使用する事は控えています。

私は、主にリキテックス製品のアクリル絵の具を使用しているのですが、リキテックスアクリル絵の具は厚塗りをしてもヒビ割れにくく乾くとビニールのようになる柔軟性の高い絵の具です。

対してアクリルガッシュはアクリル絵の具に比べて顔料の比率が大きく、不透明でアクリル樹脂の量が少ないので厚く塗ったり、画面を折り曲げたりすると最悪の場合絵の具が剥がれ落ちてしまいます。そのため長期の保存は主な目的とされておらず、耐光性や耐久性もアクリル絵の具に劣る部分があります。そのためデザインやイラストなどによく使われる事が多い絵の具です。

リキテックス製品にアクリルガッシュのヒビ割れやすさを改善した不透明で描ける製品も販売されておりそれを使用する事が多いです。

【買わなくても良かったと思う画材】100円ショップのアクリル絵の具

色々なものが販売されている100円ショップですが、少し規模の大きい店舗には、アクリル絵の具などの画材が100円ショップ価格で販売されています。アクリル絵の具を購入したことのある人はわかると思いますが、絵の具のチューブ一本だけでもきちんとしたものを買うと数百円から数千円と割と高い値段になります。

そんなアクリル絵の具が一色110円で百円ショップに並んでいるので手を出しやすいものではありますが、百円ショップのアクリル絵の具はきちんとした作品として残したり販売したりする分にはあまり向いていません。

元々絵の具は、顔料+アクリル樹脂(接着剤)でできているのですが、この顔料によって絵の具の価格は高くなりやすいです。

しかし、100円ショップで販売されているアクリル絵の具は、染料+体質顔料+アクリル樹脂(接着剤)でできています。染料はコピックや染物などに使われるインクのようなもので色褪せやすい性質を持っています。そして体質顔料とはそれ自体には色を持っておらず、染料のかさましをするためのものです。

100円ショップのアクリル絵の具は、この方法を使う事で通常のアクリル絵の具の何分の一の価格に抑える事ができているのですが、品質の面から安かろう悪かろうの商品です。そのため本格的に絵を描いたり、自分の作品を残す事を考えた時にはあまり必要性のある絵の具とは言えません。

しかし、この100円ショップのアクリル絵の具は価格の割にはある程度の表現は可能で、初心者の人が試しに描いてみたり短期のイベントなどにおいてはコストやハードルを下げて使う事ができるのでおすすめです。

最後に

今回は、「【以外と必要は無かった】買わなくても良かったと思う画材」の内容でお伝えしました。あくまで私にとっての買わなくても良かった画材ですが、これは作者や作品の目的によっても変わってくる部分があるかと思います。

私は、形から入ろうと自分に必要のない画材をいくつか購入してきましたが、無駄にならないためにも本当に自分の描き方にとってなにが必要かを考える事が重要だと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

プロフィール
この記事を書いた人

2006年3月生まれ幼少の頃より細密、極彩色な自分の脳内だけに存在する空想世界の絵をアクリル絵の具を主に様々な画材で1年に140点以上制作。作品サイズは数㎝のグッズから数ⅿの巨大アクリル画まで様々。高校1年生の時の個展開催以来二人展、グループ展等展示活動を続ける。ターナーアワード、Liquitex the challenge【小松美羽賞】等受賞多数。日々制作の幅は広がり続け、各地での展示、プロジェクトの実現を構想中

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