絵画作品用木製パネル シナとラワンの違いと注意点は?おすすめの画材屋も紹介

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こんにちは。画家の宮島啓輔です

アクリル画作品

今回は「絵画作品用木製パネル シナとラワンの違いと注意点は?おすすめの画材屋も紹介」のテーマでお伝えして行きたいと思います。

画材屋で販売されている作品制作用の木製パネルには主にシナベニヤパネルラワンベニヤパネルの2つがあります。

それぞれどのような特性があるのかわからないという方も多いと思うので今回の記事を参考にして頂けたらと思います。

最後には木製パネルを含めた画材がかなり安く購入できる画材屋さんも紹介します。

シナとラワン 木製パネルのそれぞれの主な特徴は?

シナベニヤパネルの特徴

・描いた後の作品の変色がほとんど無い

・表面がラワンに比べフラット

・ジェッソを塗ると直接描ける

・ラワンに比べて価格が高い場合がある
ラワンベニヤパネルの特徴

・灰汁やヤニが出て変色の可能性がある

・表面に凹凸がある

・シナよりは価格が安い場合がある

シナとラワンの用途別の選び方

パネルに直接描く場合

木製パネルにそのままに描く場合、シナベニヤパネルを選ぶ事がおすすめです。

シナベニヤパネル表面

シナベニヤパネルの表面は平滑で、灰汁やヤニがほとんど出ないので描いた後に作品の変色はほとんど起こらず、木特有の材質のムラなども少ないので直接描く事に向いています。

ただ直接描くよりは、下地材(ジェッソ)を塗ってから描いた方が発色が格段に良くなり、絵の具の吸収も均一になり使いやすいので可能であれば下地剤を塗ってからの制作をおすすめします。

価格はラワンに比べてやや高い場合もありますが手間はジェッソを塗るだけでメリットも多いので個人的にはシナベニヤパネルがおすすめです。

木製パネルに水張りして描く場合

コスパの観点からラワンベニヤパネルの使用も良いですがシナベニヤパネルでも可能です。

先程書いたようにラワンベニヤパネルの表面をよく見ると木特有の凹凸があります。

これはジェッソを塗って描いても、描いた後に保護ニスを塗ってもかなり目立ちます。

ラワンベニヤパネル表面

表面の溝自体がシナに比べて深いので絵の具を塗った後にも気泡が出てくることがあります。

また、表面から茶色い灰汁やヤニが出やすいので作品完成後に飾っていると変色したり、水張りの際も大きな問題ではないですが、紙の裏にシミができる可能性もあります。

どうしてもラワンに描きたい場合はヤニ止めをしてから平らにしてジェッソを塗るなどの工程を挟みましょう。

ラワンにジェッソを塗っていても、作品の絵柄が繊細だったりする場合は完全に灰汁やヤニを防げるとは限らないので人の手に渡る事や時間と手間をかけて描く事を考えるとヤニ止めとジェッソを同時にする事をおすすめします。

ただ一般的にはラワンベニヤパネルの方が価格がシナベニヤパネルに比べて安い傾向にあるので大作を描くのであればコスパの観点からみるとリスクを抑えてラワンベニヤパネルを使用する事も良いかもしれません。

安く購入できるおすすめの画材屋さん

関西圏の作家の方は知っている方も多いかもしれませんが、大阪日本橋の笹部洋画材店さんはかなり安い価格で画材を購入する事ができます。

この画材屋さんは全体的に価格がかなり割引されており、木製パネルも他の店舗より低価格に設定されています。

ラワンの方が一般的に価格が安くシナの方が高いと先程書きましたが、この画材屋さんはこの記事を書いている時点ではシナの方が安く販売されていました。

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この画材屋さんは実店舗は大阪だけですが通販もしています。

大量に安く購入したい方にはおすすめです。

最後に

今回は、「絵画作品用木製パネル シナとラワンの違いと注意点は?おすすめの画材屋も紹介」の内容でお伝えしてきました。

木製パネルはキャンバスに比べて平滑で繊細な表現が出来て、耐久性が高いです。アクリル絵の具などの水性の絵の具で描く場合はジェッソで半吸収性下地を作りましょう。

油絵の具で描く際は下地が油を吸収しすぎると絵の具にひびが入ったりするので油性の非吸収性下地を塗ると良いと思います。

基本的にパネル選びはシナベニヤパネルを選ぶと変色などを気にしなくても良いので問題なく使用できます。価格や目的などから自分に合ったものを選んでみましょう。

・アクリル画

最後まで読んで頂きありがとうございました。

プロフィール
この記事を書いた人

2006年3月生まれ幼少の頃より細密、極彩色な自分の脳内だけに存在する空想世界の絵をアクリル絵の具を主に様々な画材で1年に140点以上制作。作品サイズは数㎝のグッズから数ⅿの巨大アクリル画まで様々。高校1年生の時の個展開催以来二人展、グループ展等展示活動を続ける。ターナーアワード、Liquitex the challenge【小松美羽賞】等受賞多数。日々制作の幅は広がり続け、各地での展示、プロジェクトの実現を構想中

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