こんにちは。このサイトを運営する画家の宮島啓輔です。
私は、普段このサイトの記事を書いたり、作品を制作して展示会を開催したりなどをしています。
展示会の開催を始めたのは高校生の頃からなのですが、その中で色々な人とお話したり、連絡を取ったりする中で何人かの方から学校に通いながらどうやって時間を作って絵を描いているのですか?と質問された事があります。
ネットなどを見ていても絵を描く時間の確保について悩んでいる方も多いようです。
作品を例に出すと、私の作品は何回も絵の具で描き重ねるタッチなので普通の描くと割と時間のかかる描き方をしていますが続ける中で最大限効率化させる描き方のポイントを見つける事ができました。
今回は、質を下げずに時間を圧縮するポイントやタスクに使う時間を効率化させる方法をいくつかお伝えして行きたいと思います。
時間効率化は目的では無く手段
多くの仕事をしている人や学校に通っている人、育児中の人など何か本業となるものがある人にとっては時間は取れない事が当たり前という状況の事が多いと思います。
多くの人が確保できる時間が少ない状態で絵を描く時間には、無駄を省いたり色々工夫をしなければならないのですが、一番重要なのは時間効率化を目指すのではなくあくまでツールとして使うという事が大切です。
「時間を作る事で絵が描ける」より「絵を描く事は大前提でそのために時間をどう生み出して攻略するか」の方がイメージに近いと私は考えています。
その時間効率化の方法としての
・やるべき事の優先順位を決める
・どんな絵の具を使うか
・隙間の時間の積み重ね
等々について掘り下げて行きたいと思います。
時間効率化をするにはやるべき事の優先順位を決めよう
絵に限った事では無いですが、目的のために効率化して行くためには、本当に必要な事を優先して進める必要があります。
行動を振り返った時に、具体的に目的に直結しないものは後回しにしていく必要があります。
例えばリアルな絵を描きたい人や形をとる基礎を固めたい人にとっては、デッサンは優先すべき項目ですが、土こねて縄文土器のようなアカデミックな絵を描く事が一番の目標ではない人にとってはそこまで必要なスキルでは無かったりします。
勉強に置き換えると勉強というカテゴリーは同じでも漢字を覚える事が目標なのに数学ばかり学んでいてもあまり意味がありません。
陶芸家であれば土の扱い方、ガラス作家で窯の扱い方などの知識を優先して身に着けていく必要があります。
絵の中だけでは無く、削っても問題なさそうなものは削ってやる事ととやらない事を洗い出していく事が重要です。
もちろん、後回しになりそうなものでもどこかで役に立つかもしれないので一概には言えませんが、自分の目標に一番効果的な事をし続ける必要があります。
制作がスムーズに進められる絵の具
アナログ画に限定すると作品を制作する時の絵の具が乾く時間、用具の取り扱いの手間などがアクリル絵の具で描く事でかなり解消されます。
アクリル絵の具は、混ぜる水の量やメディウムを調節する事で水彩画風に描けたり油絵の具のように盛り上げたりなど幅広い表現が可能で、色々なものに塗る事ができるのでかなり便利です。
油絵の具では乾くのに一週間くらいかかりますが、アクリル絵の具は厚塗りしても長くて一日くらい、薄塗りで数分で乾くのでサクサク作業を進める事ができます。
用具の扱いもかなり手軽なのでおすすめの画材です。
私の作品の多くがアクリル絵の具で描いており、アクリル絵の具の関連記事をいくつか書いているので読んでみてください。
隙間時間の積み重ね
絵の上達などは、はっきりと数値で成果を表す事が難しい部分があります。
そのため、何が明確な目標や到達点なのかを考えるよりも制作そのものに価値を感じて楽しみながら際限なく描く事を積み重ねていくマインドの方が個人的には良いと思っています。
いくら素早く描ける表面上のノウハウを集めても実践し続けてこそ得られる実感の方が強いです。
一日に仮に30分でも絵を描く時間を確保できるとすると一週間で大体3時間を超える時間を絵に使う事ができます。
1日に数時間を絵に使う事は難しくても、1日に数十分、数分の確保はハードルは下がります。
休憩時間や通勤時間、待ち時間などの5分や10分の短い時間でも簡単なスケッチを描いたり、どうやったら上達できるかを頭の中で考えたりしておく事で、自分の中に資産になるスキルがストックされて行きます。
一回で完璧を目指すのではなく、些細な事でも継続して絵を描く事に対して自分を慣らしておく事で結果として効率化の感覚が見えてきます。
無理はしない
ここまで優先順位をつけたり等々効率化の方法などを簡単にお伝えしてきましたが、義務感を感じてやりたくもないのに無理をして続ける事はあまりおすすめしません。
目指している目標などに自分にとっての利益や幸福が見込めるので、そのために努力の内容を踏まえた上での義務感であれば問題ないと思います。
しかし、やりたくない事を理由なく続けていると描く事自体に拒否反応を感じてしまいかねません。
好きこそものの上手なれと表現される事がありますが、私は一番これが何かを進める上で良い方法だと思っています。
そして、睡眠時間を削る事はおすすめしません。
優先順位を付けようと睡眠時間を削ってしまうと、結果的に作業効率を大幅に下げてしまったり、絵どころか健康に関わります。
漫画の神様と呼ばれる手塚治虫は何十年も多忙で睡眠時間を削り過ぎた事が原因で癌になって亡くなったと言われています。
人それぞれのペースや取り組み具合を大切にしつつ、継続して少しずつ習慣化して行く事で自分なりの上達の型が見えてきます。
最後まで読んで頂きありがとうございました。